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は飛沫帯部の防蝕性が、コンクリート製浮体についても水密性が要求され、船舶の衝突に対しても高い耐久性と、車両の走行性の確保が求められる。
?C施工性
浮体橋を建設する場合は、浮体をユニットに分割して建造し、個々のブロックを洋上にて接合する必要があり、作業性を考慮した接合技術を開発する必要がある。

 

大阪市は西暦2008年に招致計画中のオリンピックに備えて、主会場と宿泊施設の設置予定地である舞洲と夢洲を結ぶ大阪湾内の航路に、浮体式の可動橋を計画しており、詳細設計に着手している。この橋は、橋長410m、幅32mで、中間支点となる2つの浮体の間隔が280mのダブルアーチ主構をもった鋼床版箱桁で、中間支点部は、58m×58mの鋼製ポンツーンであり、桁の端部を大型のゴム製フェンダーで係留している。大阪港の主航路が使用できない緊急時には、係留用の反力壁を倒して係留を解き、ポンツーンをタグボートで押して可動させ、航路を確保する。また、干満差が最大約5.3mと大きいことから、浮体橋の両側に支間70mの鋼床版鈑桁の綬衝桁を乗せかけて、変形に追従しやすく対処している。

 

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